見たで。
「ゆるせん、私は原爆がゆるせん」
原爆の子像のモデルになった佐々木禎子さんの半生を映画化。小学生時代に学校の平和学習で千羽鶴と言うのがどういう物かは勉強したけど禎子さんの半生を映像でみるのはこれが初めてかも。
戦争が生み出す最大の残酷さは戦争を始めなくてはいけない状況を作った当事者である大人よりもずっと弱い子供が不幸になる事だと思う。大人になったらいっぱいやりたい夢もあったはずなのにそれが叶わないまま亡くなる無念さってどんな物だろうか?禎子さんだけじゃなく当時は原爆症で亡くなる子供達がいっぱいいただろうし今も世界では核の脅威をちらつかせながら弱者を犠牲にする国が後を立たないのを考えるとやるせなさが込み上げてくる。
戦争で犠牲になった子供達の無念、愛する子供を見送るしかなかった親の悲しみ、そんな思いをあの時代の日本の傷跡の1つを見つめながら考える時期が今年もやってきました。
母親役の倍賞千恵子さんの娘を思い気丈に振る舞いながらも常に悲しみの感情を押し殺した演技に胸が切り裂かれると共にあの日が近づく今だからこそ見てほしい一本に感じました。