8bit

X-MEN:ファースト・ジェネレーションの8bitのレビュー・感想・評価

5.0
間違いなくシリーズ最高傑作。
正直、映像的な見せ場は予告編で観た以上のものは出てきませんし、キャストも今までと比べると地味。
しかしこの映画の見所はずばりストーリー。キューバ危機という歴史的な事件を背景に、二人の男の友情を通じて作品の根底を支えるテーマをシリアスかつストレートに描いた硬派な作風はシリーズの中でも飛び抜けて完成度が高いです。
全ての始まりに相応しいまさに「エピソード1」といえる作品ではないでしょうか。
チャールズとエリックを演じた二人がとにかく素晴らしく、特にファスベンダーの深い悲しみをたたえた眼がとても印象的でした。
二人が出会い共感し、しだいにすれ違い袂を分かつ。
アクションやVFX主体のアメコミ映画とは一線を画した濃厚な人間ドラマは見応え充分。まさかX-MENで涙する日が来るとは思いませんでした。
単純な正義と悪では割り切れないリアルな視点で描いたアメコミ映画としては個人的には「ウォッチメン」「ダークナイト」に比肩しうる優れた作品だと思います。
プロフェッサーXとマグニートーの奇妙な関係性や名前の由来、車椅子の理由や禿げフラグなどシリーズのいくつかの疑問が完全に解明されたのと、完全にシークレットだったウルヴァリンの登場にはテンションあがりました!
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