髙田由美

美しき諍い女(いさかいめ)の髙田由美のレビュー・感想・評価

4.0
大きな事件も起こらず、ロケーションも変わらず、限られた登場人物で4時間という長さだが、最後まで飽きることもダレることもなく観られた。
エマニュエル・べアールが作中の半分以上裸なんだけど全然エロさを感じないところが、この映画の雰囲気と緊張感のなせる技。画家のフレンホーフェルが彼女を見る目付きも一切いやらしさはなく、あくまで芸術の対象としてのヌードという感じが伝わってくる。公開当時ヌードシーンのことばかりが取り上げられていたが、決して下世話な感じはしない品のある作品だと思う。
私自身、絵を描くのも見るのも好きなので、延々と続く絵を描くシーンがとても興味深かった。

エマニュエル・べアール目当てで観たらジェーン・バーキンも出ていて、得した気分。さすがの安定感と美しさだった。
髙田由美

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