2018年11月12日 レンタルDVDにて鑑賞。
坂本龍馬が暗殺されるまでの3日間を濃密に描いた異色時代劇。
新時代の幕開けを前に苦悩する龍馬と中岡慎太郎が鬱屈した気持ちを溜め込み、そして吐き出しながら進むべき道を模索する姿を時折ユーモアを交えながら映し出した作品。
監督は『浪人街』の黒木和雄。
暑っ苦しいほどにバイタリティの塊である龍馬像を演じたのは原田芳雄。
幾人もの俳優が演じた幕末のヒーローだが、実際は本作のような人物ではなかったのかと思わせる程、説得力抜群の演技。
龍馬の友人で本作では龍馬暗殺を試みる設定の中岡慎太郎には石橋蓮司。
龍馬との微妙な関係を良い意味で面白可笑しく演じる。
更に別口の龍馬暗殺に取り込まれる若き薩摩藩士に原田を公私共に兄貴として慕っていた松田優作が演じた。
ご存知の通り、龍馬暗殺犯には色々な説があるが本作では薩摩の関係者として描かれる。
真偽は別として置いておくも、誰もが知る近江屋事件の顛末も展開、映像共に趣深い。
