〖1940年代映画：伝記映画：東宝：日本映画傑作全集：東宝・新東宝戦争映画DVDコレクション〗
1944年製作で、東京定刻大学の教授を兼任しながら、日本海軍主要艦のほとんどの製造を手掛け、やがて帝大総長にまでなった軍艦の父平賀譲をモデルにした伝記映画らしい⁉️

2023年1,724本目

• #2023年鑑賞
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海軍造船官、東大総長だった平賀譲の死翌年製作された今井正監督の中立的立場で描かれた人間ドラマの佳作。平賀大河内傳次郎等海軍の宿願八八艦隊が、華府軍縮条約で英米の圧力で潰され、無残にも廃艦、建造中止、軍人削減が相次ぐ。海軍でも代案が模索され技術会議で大河内と機関技術担当官志村喬と激しく対立、大河内は頑固一徹船体軽量化が模索される毎日に忙殺された。見兼ねた娘原節子が音楽会に誘い、彼が指揮者、オーケストラの調和に見惚れ会心すると、新基軸の案が創出された。以降の展開は、英米との開戦で鬱憤を晴らし死に至る迄一気呵成進行する。軍縮は、日本の海軍力を標的にした謀略とする軍令部長加藤寛治等艦隊派に与した平賀の立場に立脚した戦争史観もあり得たのではないか？

1944年 今井正監督作品 89分。大正10年から始まる。ワシントン軍縮条約により、海軍の主力艦 石見、薩摩、安芸、土佐等が爆沈される。その後も米英からの釘付け圧力は続く。艦政本部 平賀譲中将(大河内伝次郎)は、軽量で強力な戦艦の開発に心血を注ぐ。悩み抜く中、娘(原節子)に誘われたコンサートを聴く内新たなアイデアが閃く。そして3千tながら5千t級の威力を有する新鋭艦 夕張が産み出される。病に倒れるまでの二十年余り「軍艦の父」平賀を軸とした骨太の人間ドラマ。