ゆき

エレファントのゆきのレビュー・感想・評価

エレファント(2003年製作の映画)
3.8
部屋の中の象

誰もが当事者になり得る。
今はあくまで傍観者。彼らの「日常」を見た。
他愛無い会話と無音、ささやかなBGMで彩られる静かな作品。
でも映像の吸引力が圧倒的だった。
学校の決めたルールの中に収まりながら、色鮮やかな服に身を纏う学生たち。
大人とされるくくりの人間以外は、皆オーディションで選ばれた演技未経験者だという。
実際に起きた銃乱射事件をモチーフにしているが、主となるのは経緯。
同志で向き合う時間。最初で最後のキス。
シンプルさゆえに鑑賞後、自分の気持ちに大きな空洞ができた感覚だった。
×××
ある高校。いつもの日常が続くと思い、いつも通り学校に来る学生たち。職員も同じである。しかし、その日だけは様子が違った。
ゆき

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