ケイリー

レスラーのケイリーのレビュー・感想・評価

レスラー(2008年製作の映画)
4.2
他人の言う ここさえ直せば
もっといい人間になれるのに!も、
本人の言う
今度こそ絶対直すから!も、

口にするのは簡単だけれど
簡単なわけがない。
変わったようで 直したようで
でも本当のところは
思ってるだけ もしくはそれも時間の問題かもしれない・・。

逃げても逃げても
追いかけてくる過去と自分

逃げられないよな
自分からなんて。

どんな辛い思いをして這い上がったって
また落ちてしまう可能性もある
どんなにダメでも続いてく
自分が、ちゃんと終わるまで。

このレスラーの彼の裏切り
わざとらしい映画的な行動だな
脚本に寄せた行動だな思ったら 違かった

こういう人なんだな 人間てこんなもんかもな
自分も本当は似たような部分もあるのかもしれないな
画面の中、役に透けてミッキーロークが見えたような気がした。

彼にしかできない演技・・
だろうな。

上がり下がり褒められ貶され
有頂天になり勘違いし、つばを吐かれ土を食い
そんな人生もあって、経験を経て初めて
役者なんて出来るんだと思う。

会社に守られたまま、小綺麗にされた箱入り女優、俳優には
ぜひ見てもらいたい 必見の作品やな。

わざとらしくない
美談でもなくナルシストさのない
化学調味料の少ないさっぱりとした本物の
激しい痛み。

だよなー そこで終わりだよなー。
そこ最高。