りっく

インテリアのりっくのレビュー・感想・評価

インテリア(1978年製作の映画)
3.8
初老の両親の別居、母親の自殺未遂、離婚、父親の再婚を通して、社会的に自立した三姉妹の心の動揺と家族の絆を描く。

高価なインテリアを良かれと思って代行して買ってくるほど均整、秩序、調和を重んじて家庭をがんじがらめにした妻であり母親である彼女。そんな彼女に反発しながらも影響や尊敬や悲哀の念を抱き、だからこそしがらみから自由になっても互いに反発することしかできない。

三者三様視線を交わすことはないが、入水自殺した海を窓辺から眺める横顔をフレームに収めたショットが絵画的で美しい。潔癖症的なきっちりとした絵作りや美術はさすがゴードンウィリスの仕事。
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