ビリー・ワイルダー氏の代表作「アパートの鍵貸します」をA面とするならば、僕は迷わずこれをB面に持ってくる。パリを舞台とした華やかな映像美。期待感を煽るオープニング。それは片時も目を離したくないと思わせてくれる。もう少し詰めるともっとクオリティが上がると思う部分もあったが、展開が早くあまり気にならない。
キーマンとなるビストロオーナー、ルー・ジャコビ氏。当初のキャスティングではなかったようだが、彼で良かった。彼だからこそ成功したと思う。謎のX卿が登場するシーンは滑稽で、タッタラタータッタララー🎶と、サンダーバードのテーマが頭を過る。