厨二感等全くない大人な味わいのタランティーノ作品。また何もかもが絶妙に構成されていて観る度に癖になる作品。どうしても同じ群像劇である前作『パルプフィクション』と比べられがちだが、これは全く別物。本作は『パルプフィクション』と違い、ちゃんとしたストーリーがある。
”タランティーノは『血』なんかなくても面白い映画を作れる!”
原作はタランティーノの大好きな作家エルモアレナード、主演はタランティーノのオカズ女優パムグリア。
その他にも彼のかっこいい映画ランキングTOP3にランクインする『タクシードライバー』の主演ロバートデニーロ、『旧バットマン』の主演マイケルキートン等の味のある俳優たち達が集結しています。
ちなみにデニーロの役で一番好きなのは本作のルイス役ですね。口数は少なくクールに見えるが、元銀行強盗で薬や女にだらしなく、怒りで自分を制御できないマヌケなおじさんを演じています。
さらにそんなデニーロと口煩いサミュエルとのコンビはもう最高。本作はそれぞれがそれぞれのキャラを引き立てる最高の映画なんです。そして皆に引き立てられている人物がジャッキーブラウン。そうパムグリア..............
タランティーノ作品はキャストの使い回しが多いが本作はサミュエル以外はこれっきり。だからかキャラがいつも以上に確立している気がする。
また本作、演出やカメラワークが非常に素晴らしい。全体的に素晴らしいんだけど特に車とパムグリアを映すシーンはピカイチ。
タランティーノ作品の中では影が薄い作品ですが、本作はタランティーノの映画愛が最も溢れた作品になっているのではないだろうか。
オープニングの良さなら間違いなく一番!