だいぶ昔のテレビ番組で面白かった記憶があったので、思い出して再視聴することとなる。
時代的には前年に公開された「クレイマー、クレイマー」の影響なのかウーマン・リブの印象もあったが、新婚初夜の突然の急死による軍の入隊から彼女が成長する話なので、元からラブコメの要素もあり、シリアスに考えずに楽しみながら観ることができた。
映画によるフェミニズム的な観点から見ると、世間知らずの主人公ジュディが色々と経験をして自立する物語であり、ジュディは婚約者や家族の圧力によって外から作られた女性像に疑問を感じて自分自身で殻を破り、本人の力でアイデンティティを見つけて道を切り開くことに主演のゴールディ・ホーンの可愛らしさも相まって好感が持てる作品であった。
しかし強い女性を肯定しているのかといえば曖昧であり、男性中心主義の軍隊にいても、結局はお互いに虫が好かない女性上司ルイス(アイリーン・ブレナン)との確執が原因で除隊を決めるあたりは女性蔑視の描き方を同性内の原因にしてしまったところに弱さはあった。
余談になるが、最近のゴールディ・ホーンを偶然Instagramで拝見したが、この映画は40年前の作品だが容姿はあまり変わっていないというのは驚きを隠せない。うろ覚えのインタビューで瞑想は毎日欠かさず行っているようだが、これが若さを維持する秘訣だとは信じてはいないが、マインドフルネスもスピリチュアル・ビジネスなので宗教的な側面がなくとも胡散臭さはあるが、不安定なショウビズを生き抜くにはある程度の拠り所は仕方がないとは認識はしている。
[DVDによる購入・鑑賞]