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お嬢さん乾杯!のleylaのレビュー・感想・評価

お嬢さん乾杯!(1949年製作の映画)
4.3
なんて上品で面白いラブコメでしょ〜♪木下恵介監督と新藤兼人さん(脚本)にこんなコメディセンスがあるなんて。随所に散りばめられた小ネタに何度もクスクス笑えて多幸感がありました。

戦後間もない日本で、自動車修理工場で金儲けをする男性と、没落華族の美人令嬢がお見合いで出会う。男気があってデリカシーのない圭三(佐野周二)と、住む世界が違うお嬢様の泰子(原節子)とのすれ違いのロマンス。タイトルと内容はベタだけど、古さがマイナスにならない。

戦後の世相を反映しながら、お互いのプライドや生活スタイルのズレを、時に切なく、じれったく、おかしみを持って描く傑作。

原節子さんの高貴な美しさがぴったり。佐野周二の同居人がイケメン佐田啓二というだけでも得した気分なのに、2人の仲の良さが微笑ましすぎる!なるほど、ほのかに漂うBL感。監督はカミングアウトはしてないけど同性愛者という噂なので、こういうBL感ならいくらでも観たい。

小津映画の喜八役でお馴染みの坂本武さんやバーのマダム役の村瀬幸子さんなど名脇役たちもいいです。

何度も流れるショパンの幻想即興曲が良質なスパイスに。とても楽しかった〜!木下恵介監督、3作目で良さを確信したので追ってしまいそう。


✴︎JTKさん、ありがとうございました✴︎
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