唯

キッドの唯のレビュー・感想・評価

キッド(2000年製作の映画)
4.0
子供の頃は、ありのままの自分でいられて、本当に大切なものや自分の愛するものが何かを解っている。だが、そこに他者からの評価が加えられて行く中で、そのままの自分でいることが許されなくなってしまう。自らの身を守るために、本来の自分というものを捻じ曲げて行くしかないのだ。
そうして大人になった時、自分を押し殺し、自分ではなく世間が求める価値を重視する自分になっているかもしれない。それでも、子供の頃の自分もどこかに持っているはずで。ただ忘れているだけなのだ、きっと。昔の自分が今の自分と向き合うことを教えてくれる。

社会の中で歳を重ねて行く以上、社会という枠の中に自分を合わせて行かなければならないが、ありのままの自分で生きることを許可できれば、駄目に思える自分すら丸ごと受け容れられれば、人生はずうっと愉しいものになるはず。

イメージコンサルティングやセルフブランディングは、偽りの自分を演じることに繋がりかねないよなあという危険性も感じた。

もしタイムスリップが出来るのなら、亡くなった母親に会いたくなるだろうなあ。

ブルースウィリスの、愛おしいものを見つめる時の目を細める眼差しや、力強い囁き声を聴くと、もうそれだけで涙が出てしまうのですが。

お助けキャラも含め、さすがはディズニー!

人生は最後までわからない。つまり、いつだって生き方を人生を自分を大きく変えることができる。そのチャンスの手綱はいつだって自分が握り締めている。
唯