このレビューはネタバレを含みます
ふと思い立ってアンネの日記を読んでみたらさっぱり捗らない。小説と違って推敲されてないただの日記だから無関係なことや愚痴で埋められている。
読破できそうにもないので映画に手を出してみた。
すると、これはこれでピリッと要点がまとめられていて綺麗に収まっている、うんまあ3時間とはいえ。
ただ今度は時間の流れが描写されていなくてリアリティが無くなってしまった。2年も屋根裏にいるのに髪や髭や服がくたびれていない。13才なのに身長まったく延びてない。アンネのまつ毛は相変わらず綺麗で、誰も痩せこけていない。肌艶も良さそうな人がパンを盗む矛盾。
いたしかゆし、、、
結局こういう形で初めて見たアンネの日記だが、うーん、あまりに色々見聞きしすぎていて悲しい壮絶とかそういうんじゃないな。全体像はとっくに把握していて瑣末な答え合わせをしているような、そんな感じ。
子供の頃や思春期にみたらもっと違ったのかもね。思春期アンネの気持ちに同調したり、隠れて住むことの辛さ、堂々と表を歩けることの自由さ、色々同感できたと思う。
最後のナチスが入ってくるシーン、諦めの表情を豪華な音楽で盛り上げる演出が素晴らしい。見ているわたしも同じような解放感があって、そこに収束される感はとても良かった。