木曜日31

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちの木曜日31のレビュー・感想・評価

4.5
ウィルを見ていると解いても解いても絡まっている糸の塊が壁のようにそこに見えるようで、自分自身の今の心情や境遇にも相まって結構苦しかった。
ウィルがショーンにだけ見せた涙のシーンは、堰き止められていたものが一気に流れ出すようで、少しの光が見えた瞬間だった。
でも完全にクリアにはならない現実、そしてこれからウィルが経験するであろう楽しいことばかりではない未来、違う過去を持った人たちが同じ時代を生きるうえで、なんとか地面に足を踏みしめて歩いていくために必要な忍耐と勇気を考えると、なんというか人生の奥深さを感じて、複雑な気持ちにもなった。
今自分が立っている薄氷の上から抜け出すことは簡単ではないかもしれないけど、まずは自分自身と向き合うこと、そして勇気を出すことがすごく大切なんだなと改めて思った。あとは、やっぱり人間はひとりでは生きていけない。
素晴らしい映画に、また自分が救われた気がしたし、このタイミングで観れたことが自分にとってすごく意味があった。