グッド・ウィル・ハンティング／旅立ちの拓馬のネタバレレビュー・内容・結末

脚本天才すぎる。

幼少期のトラウマから自己防衛本能で他人を攻撃する心理描写が生々しく描けている。

捨てられるのが怖いから捨てる、その不器用な生き方は作品内の大人達と同時に、視聴者側にもフラストレーションを与える内容に仕上げられていた。

そんな根強く植え込まれたトラウマをロビンウィリアムズが諭すのではなく、互いに影響しながら心を溶かし合っていく様に猛烈にカタルシスを感じた。

「彼らは親友ではなく心置けない家族だ」
天才ショーンの思考は友人達にどこか一線を画し、友人達もショーンの気持ちを100%は汲み取れない。
問題を抱える主人公の深層心理を表現する台詞だったが、多くを語らずともラストの選択と門出を祝う親友達の表情に全てが込められていた。家で1人で泣いた。

各役者の演技も新鮮だった。
マットデイモンとベンアフレックの演技は油の乗った大御所な役所しか見た事なかったし、ランボー教授もマイティソーのせいでアホみたいな印象しかなかったので、様々な角度から楽しめる映画だった。