邹启文

ノルウェイの森の邹启文のレビュー・感想・評価

ノルウェイの森(2010年製作の映画)
4.5
評価めちゃくちゃ低いのも納得。僕の家族にも村上春樹ファンがいるんですけど、その家族全員一致で今作は駄作だといったぐらい、その気持ちもすごいわかる
でも実は個人的にすごい大好きですよ
むしろアピチャッポン版ノルウェイの森も、ロウ・イエ版ノルウェイの森も見てみたいなって興味もね、
正直な話、原作読んでいないせいで話の内容ちっともわかりませんでした。でも原作を読んでいないおかげで変な固定概念にも取り憑かれず純粋な気持ちで見終えましたね。
なので撮影と美術に関しては275点、シナリオ25点、足して300、割って合計100点満点!でも映画って総合芸術だからこんだけ点数つけてもいいでしょ!
絵画のような空間をひたすらドリーで追っていくあの感じ、緑の部屋の色使い、開始35分あたりに突然出てくる螺旋階段の使い方、つまりは兎にも角にもリーピンビンってこんなに遊びながら撮影できたってことがいちばんの衝撃、カメラワークおもろすぎるでしょ、本当に劇映画って感じのショット、下手なドキュメンタリータッチとは一線以上全てを超えたカメラワーク
キャスティングに関してもウータラクータラ文句言われまくりだけれども物語中盤からのあの菊地凛子の未亡人感、素敵ですねぇ、明らかに最初の2分半の顔とは真逆の顔ですねぇ。あと、水原希子が横を向いたあの瞬間!初めてみた時こいつもしかしてアンドロイドなんか?という錯覚に陥ってしまうほど無機物感が溢れ出ていましたねぇ。そんな有機物に囲まれながら一瞬だけの無機物感を醸し出してくれる水原希子が好きですねぇ
でもこれシネスコでやるものではないよね、正直ビスタでやっても良かったと思
邹启文

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