林芙美子作品でお馴染み高峰秀子が遂に本人役を熱演
こりゃ幸福なほどに役にはまっていてにっこり満点ですよ。本編は不幸まっしぐらのお先真っ暗なのにね。
本作は森光子版公開後の映画と言うこともあり、脚本は舞台に負けじと最後まで楽しさいっぱいだし、高峰秀子の演技も気合いの入りがちょっとおかしい
そこまで自分のキャラ壊さなくてもと心配になるレベルで女中から悲劇のヒロイン、どクズまでなんでもやっちゃうんだから敵無しだよね。
物語も放浪記をなぞるような内容かと思いきや、その先のクズになるまでを全部描いてくれるんで後味も良い。
国立映画アーカイブで見れたことも相性良かったのか、明らかに笑い声が多く上がっていたのも大吉。割と当時見ていた人も多かったのかな。
名画座名物の上映中に喧嘩する人たちも見れたんで久しぶりに映画館がしょんべん小屋と呼ばれた頃を連想しちゃったよ
国立映画アーカイブはこのまま臭くないしょんべん小屋を目指しても良いと思うよ
