ピアニストになるという夢を捨てきれない裏ブローカーの男がもう一度ピアノに情熱を向ける話。
中国人講師とのピアノの音色だけで繋がるやりとりがとても印象的でした。
ピアニストになりたいけれど今の仕事をやめられない、同じく裏ブローカーである父親との共依存のような関係……最初から最後まで全てが中途半端なところが彼の不器用な人生を表しているようで切ないです。最後もそんなオチかと驚きましたがこの余韻の残し方はフランス映画らしいなと思いました。本作はアメリカ映画のリメイクだそうなのでいつかオリジナルの方も観てみたいです。