パレスチナの少女ミラルと、彼女に影響を与えた女性たちの物語。
国連が分割決議をし内戦が始まった1947年から、オスロ合意により自治政府が認められた1993年までのパレスチナを女性の目線から描いています。
難民孤児となった子供たちを保護し、私財を投げ打って学校を設立、運営したヒンディの信念には敬服します。
パレスチナ人の抵抗運動であるインティファーダの時期に青春時代を過ごしたミラルの葛藤には切なさを感じます。
青と黄に色のトーンを寄せている映像が印象的です。パレスチナの空の青と土の黄色なのでしょう。特に青がきれいです。
『オマールの壁』の予習として観た『パラダイス・ナウ』に引き続き本作でも、パレスチナ問題に関する自身の無知を思い知らされました。
でも無知だからこそ強烈な違和感を覚えました。
何故一つの土地を奪い合うのでしょうか。
双方が互いを認め一緒に暮らす、という選択肢は本当に無いのでしょうか。