このレビューはネタバレを含みます
本作のランボーは異質だ。
アメリカから来た“おせっかいな侵入者”たちを静かにミャンマーへ送り、帰ってこないと遣わされた傭兵たちの後ろでそっと彼らを見守る。
1で誰も殺さない男として描かれ、2・3とどんどん過激になり、殺傷シーンも派手になっていったランボーが、ここへきて再び回帰したようにも思えた。映画じたいは無論より激しく残虐になっているが、ランボーの立ち位置は全てを静かに見守るようでもある。
全ての戦闘が終わり、焼け野原にたたずむサラとマイケルを遠くから見るランボーは、まるで「むやみに足を踏み入れるからこうなったんだ」とでも言いたげなような、それでいて全てを受け入れているような。
ベトナム帰還兵の哀愁の表しかたとして、本作の一歩引いた感じは1の次に優れていると思った。