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モンパルナスの夜のkayupanのレビュー・感想・評価

モンパルナスの夜(1933年製作の映画)
4.0
富裕層の老婦の殺人事件が起こり、揃いすぎた証拠から犯人が捕まるが、担当警部が真犯人は別にいると推理。真犯人は最初から映されており、観客からも明らかだが、物的証拠が掴めず、なかなか逮捕に至らない。病気で死を覚悟した真犯人の狂気的な発言や行動が猟奇的な犯人像と映る反面、理性的と思われる他の登場人物も人間の欲望から狂気に移行していく様がスリルがあって面白い。作中で繰り返し流れる、犯人が熱狂している暗いシャンソンも、救われなさがあってかっこいい。
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