義民伝兵衛と蝉時雨

翼に賭ける命の義民伝兵衛と蝉時雨のレビュー・感想・評価

翼に賭ける命(1957年製作の映画)
3.2
なんともそつのない堅実な造り。同じダグラス・サーク監督の「天はすべてを許し給う」はとんでもなく心にグッとくる内容で、これ以上ない最高の大傑作メロドラマだと思ったが、本作には心が動かされるモノがあまり無かった。全体的に老若男女万人向けなそつのない造りが印象的で、完成度も高くこれといった悪い点は無かったが、逆にそこが上手くまとまりすぎている超優等生のようなイメージで、一定のラインを超越するような爆発的な感動に出会える作品ではなかった。「天はすべを許し給う」で見たようなド真ん中にド直球で大切なモノを投げてくれるような熱い内容を期待していただけに少し肩透かしを食らった。それでも飛行機レースシーンの迫力は一見の価値があった。