義民伝兵衛と蝉時雨

権力の陶酔の義民伝兵衛と蝉時雨のレビュー・感想・評価

権力の陶酔(2006年製作の映画)
3.3
シャブロル×ユペール
名タッグのラストステージ

初タッグを組んだ「ヴィオレット・ノジエール」と同じく実際に起きた事件が元にされた
シャブロル流現代サスペンス

陰謀渦巻く霞の向こうに蠢くフィクサーの影

特権階級
権力、不正、搾取、独占、隠蔽、欺瞞、、、
vs
予審判事
遂行、正義、世直、真実、暴露、摘発、、、

ヌーヴェルヴァーグの盟友ジャック・リヴェットのサスペンスにも通づるような"操り糸の世界"

垣間見える人間社会のピラミッド的構造、それがなんとも閉塞的で、ディストピア的で、不気味で、その息の詰まるようなリアリティが良かった