ディズニー長編映画において、最も原作に忠実に作られたアニメーションは「くまのプーさん」だと言っても過言ではありません。
原作者のご家族とは権利問題でやいのやいの言われていたりしますが。
クリストファー・ロビンの空想のお人形遊びを小説にしたA.A.ミルンの原作は、言葉遊びに溢れ、子どもらしい言い間違い書き間違いもそのままに物語に豊かさをもたらしています。
英語がある程度わかるなら、英語で観るとその言葉遊びの面白さに気づけるかと思います。
2011年版は言葉遊びも文字遊びもとことんやっていて「ああ、これでこそディズニーのプーさんだな」と思わせてくれる。
シャーマン兄弟のオリジナル曲に、今作新たに曲を加えるのは「アナと雪の女王」のロペス夫妻。
監督は「ベイマックス」のドン・ホール。
復活を賭けた手描きアニメーションで、ウォルトの伝統を受け継ぐ「くまのプーさん」で、ダイレクトに結果が問われる長編アニメで、この作品をやるというプレッシャーを、スタッフたちは見事にやり遂げたと思う。
興収的に振るわなかったのは残念だけど仕方がない。作品は最高だから。
今後CGでくまのプーさんを長編化、なんて事が起きるのなら、ディズニーファンとしての在り方を考えたくなるくらい、この作品と「プリンセスと魔法のキス」の手描きアニメーションは素晴らしかった。
(スタジオが違うなら、まぁ許さんでもない)
ツッコミ不在のキチガイ展開も好きだ。
ラビットはちょっとやり過ぎかな。