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冒険者たちのtntnのレビュー・感想・評価

冒険者たち(1967年製作の映画)
3.8

ロマンと切なさに満ち溢れたオトナな現代のおとぎ話。
本編開始2秒ほどで映るジョアンナシムカスの奇跡のような美貌と、笑った時の子供のような表情がまるで天使のようでした(超絶褒め言葉)。
彼女の友人となるアランドロンとリノヴァンチュラ。
この3人が友達以上恋人未満な関係のまま、心底楽しそうに戯れている姿が本当に美しい。
決して3人とも上手くいった人生を送っているわけではないのに、子供のようにじゃれ合っていました。
ただ、彼らの関係の水面下で恋愛と友情という感情が芽生え始めて3人とも恋が実らない。
それが凄く切ない。
切ないといえば、そんな彼らの関係が最終的には散り散りに分解されてしまう展開もまた切ない。
彼らのことを付け狙う敵はほとんど背景が描かれずただ、こちらを攻撃してくるだけ。
それがより、主人公3人の物語に焦点が絞られているように感じました。
だから、前半のまだ「悪い予感のかけらもない」段階での生活描写も冗長に感じられるどころか、ひたすら愛おしいのです。
もちろんラストのあまりにも素晴らしいアランドロンのセリフもしかりです。

終盤の軍艦島みたいな要塞島でちゃっかりアクションやってくれてる点も好き。
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