「ローラン、車はどうした?」「・・・どの車?」
始めて観たのは月曜ロードショー(解説:荻昌弘氏)だったと思います。
その後もTV放送の度に観て、初めて購入したレーザー・ディスクもこの映画。最初のLDはTVサイズ版、しばらく後になってワイド画面版のLD、その後DVDとなり、40周年アニバーサリーDVDまで持ってるくせに、CSで放送してたのでまた観てしまいました。
もうほとんどどのシーンもセリフも憶えてしまってます。今回はなぜかこれまでにも増してレティシアの笑顔が印象に残りました。
そういえば有名な口笛の曲(レティシアのテーマ)を歌詞付きでアラン・ドロンが歌ってるEPレコードなんてのも持ってました。
原作兼共同脚本のジョゼ・ジョバンニはロベール・アンリコ監督のタッチが軟弱で気に入らなかったらしいですが、私はこの映像と音楽がマッチした詩的なみずみずしさが大好きです。
原作本の『生き残った者の掟』では主人公は3人とも男ですし、他のジョバンニ監督作がどれもドライで男臭くて暗い(渋いんですけど)ことを考えると、R・アンリコが脚色・監督してくれたおかげでこのテイストになってよかったと思います。
でも原作を読んだときには映画のシーンが頭に浮かぶ箇所がいくつもあり、やはりベースは同じなんだと感じたのも思い出しました。
この作品でリノ・ヴァンチュラのファンになりました。4人目の仲間ワカメ・・・じゃなかったセルジュ・レジアニも印象に残ります。
出不精で旅行が嫌いな私でもこの要塞島にだけはいつか1度行ってみたいと思ったりします。
古臭いと言わず、若い人にも観てほしい永遠の名作です。