スタチ

DAGONのスタチのネタバレレビュー・内容・結末

DAGON(2001年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

シナリオ作りで行き詰まったので鑑賞。

最高に面白い作品だった、、、
最初のボートの事故で足を怪我して血が出るんだけど、その血の出方が水に絵の具垂らしてぐにゃぁーってなってくアートみたいなのあるじゃん。アレっぽくて何か良い感じだし真っ赤なんじゃなくて黒も混じってるから凄い綺麗に見えるんだよ!

しかも、ヴィッキーがダゴンに犯されて自ら死を選ぶシーンも最高に良かった。自分が冒涜的な行為を受け力が入らない中でもナイフを振るって抵抗しながら死んでいく、、、雷が鳴る時の彼女の顔が凄い!あの憎しみと、悔しさと、怒りと、痛みと、従うものかって言う人間の底からの怒りあそこは最高に痺れる!!!!!自分で腹をぐりぐりやって死んでいく本当に最高なシーンの一つだと思う。

ホームレスで、この街唯一の人間のエゼキエルも良かったー!彼は多分主人公たちが来るまで、酒を飲んで自分が狂ってるんだって言い聞かせてたりしたんだと思う。それでも主人公が何としてでもこの街を出よう、人間でいようとするその心に惹かれたんだと思う。過去回想的に、両親もダゴン教をずっと良く思っていなかったのだと思う。最後、父や母の事を思い出させてくれたって言ってた所もいいし、両親が私に望んでいた事も思い出させてくれてありがとう、友よ。って言うのは反則。どこまでも自らの神(キリストだと思う多分を)を信じて欲にまみれず人間であり続けるっていう、大切な芯の部分を思い出させてくれてっていうこのシーンは最高ですよ!!!!
最後まで聖書を唱えて死んでいくのも良いし、それが弔いだと思ったのか主人公も唱え続けるっていうのも最高に良い、、、
正直皮剥がされるのを延々観させられるからグロくておぇってなったりもしたけどね、、、
吊るされてる主人公も聖書の一節を唱えていたからか、助けられるけどそれがダゴン教の娘でしかも半魚人って言うのも悲しいよなぁ。
その後ナイフで魚人たちを滅多刺しにするんだけどさ、その時のセリフがカッコいいんだよね、「死を味わえばいい」だってさ!最高!!!!クール!!!!!!!ずっと永遠、永遠言われて鬱陶しいもんね!

最後バーバラをダゴンに襲わせるシーンも良かった。井戸に入る前にあれだけいや!って言ってたのに、入って引き上がった瞬間のあの顔よ。全てを失って無気力になった感じ。表情を全て失ったあの顔は忘れられないと思う。自分は、ああ成りたく無くて、ダゴンに犯される事がどんな事かもよく分かってなかったかも知れない彼女が、最後何も出来ずに死んでいく、、、胸糞悪すぎる

主人公も最後人間として死のうとするけど、運命が時間がそれを許さないのも容赦なくて好き。地獄の炎で焼かれるはずが、体ではすでに魚人化してて肺呼吸ができるようになって生きてしまう、、、肺呼吸になる時に、肺から血とかが出てるのもいい!シンゴジラの解説で見た!!要らない臓器を排出する奴だ!!!!ってなって嬉しくなっちゃった、、、しかも最後これでも良いかって受け入れてる感じがあるのもなぁ、、、
思ったんだけど、魚人が皮膚で顔とかを隠してるのって人間に戻ろうとしてるからなのかな?

シャビエルの容姿もクトゥルフっぽくて好きだし、お爺ちゃんがタコ人間だった男の子も良かった。明らかにタコだし、受け入れられないかも知れないのにそれを受け入れて家族として大切に接してる生活感、日常感を感じてしっかり辛くなるって言う不思議。凄い良かったよ、、、
本当にクトゥルフ抜きでもカッコよくて最高の映画の一つになったと思う
スタチ

スタチ