美空ひばりソックリの見習い車掌(ホクロがあるので仲間からは“びばりちゃん”と呼ばれている)の悩みは音痴。なぜか本物の美空ひばりと会えることになり…というアイドル映画。やはり一人二役はトップスターにしか許されない設定なのだ。てゆうかバスガールは本当に憧れの職業だったんだな。成瀬“稲妻”といいどうにか独り立ちなり家族養うくらいは手取りが見込めるらしい。
お話は能天気な流れですが、美空ひばりのくだりなんかはカラーで見たかった。この手のミュージカルにも日舞の先生が振付に関わってるのか。へー。
藤原釜足のダメ親父がいい味わい。

• #東宝
• #ミュージカル
• #バスガール
• #はたらくクルマ
• #アイドル
• #アイドル映画
• #レコード会社タイアップ
• #一人二役

美空ひばりそっくりの、音痴な見習いバス車掌「びばり」が、ホンモノの美空ひばり直伝で歌のレッスンを受け、自信をつけて母に別居している父と復縁するよう説得し、スイートホーム復活めでたしめでたし、ついでに上司カップルの結婚式で二人のひばりの熱唱で締めくくる、再婚喜劇の皮を被ったゴリゴリ家父長制ミュージカルコメディ。
バス車内が揺れる様子と、高架下の家の揺れとがシンクロし、不安定な経済状況と家庭を暗示し、父母が和解した途端、バスほどは揺れることのない電車に気持ちよさそうに揺られるひばりが映し出されるという巧妙な仕掛け。
結婚式にひばりが来訪するとの知らせを受けた司会が「これはまさに原爆、いや水爆級ニュース」と言ったのが忘れ難い。

美空ひばりが歌を歌えば他の登場人物は彼女の観客のようになってしまいカメラはゆっくりと彼女に引き寄せられるしかない。これほどの求心力を携えた大スタアはそうそういない