あさり

遊びのあさりのネタバレレビュー・内容・結末

遊び(1971年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

新感覚ポルノ少なめロマンポルノ(セックス以降がミソという点で)。
(『からっ風野郎』の三島みたいに)ヤクザの真似事をしている、ちょっとイタい青年がすべてを捨てて、同じく全てを捨てる女と旅に出る話。あまりに口が下手で、観ている方はビックリしたりハラハラしたりする。劇の造りは正直チャチで、登場人物は少なく、役者のレベルにしても例えば寮での会話なんかお遊戯会みたいなんだけど、終盤の二人が美しすぎてそんなことどうだってよくなる。「きれいだよ」と言われた女が「あなたも美しい」と返すことの尊さよ。「お前は俺のもんだ」と言われた女が「あなたは私のもの」と返し、男は少し面食らったようであった。持つ者が持たざる者を狩るのではなく、持たざる者どうしが等価で与え合うのがすばらしいと思った。
あさり

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