こーたろー

平成狸合戦ぽんぽこのこーたろーのレビュー・感想・評価

平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)
4.5
ぽんぽこ6年5月27日鑑賞。小さい頃に見たことあるらしいけど、ほとんど覚えてなかった。感想としては感動するところも笑えるところもあって最高に面白かった。

土地開発によって人間に土地を奪われたたぬき達が化けて百鬼夜行をするシーンはアニメーションとして素晴らしかった。狸たちが一大決心して行った百鬼夜行が人間には全く恐怖に捉えられていなかったことが印象的。
そして、追い詰められた狸たちが人間に奪われた土地を化かして一時的に昔の風景に戻すところがとても良かった。狸たちも自分が化かしたことを忘れて昔の風景に溶け込んで走り出すシーンはとても感動した。

それに本作は劇伴もとても素晴らしい。よいやっさ!のかけ声が印象的なメインテーマはおもしろおかしい狸たちの一揆を象徴している曲で、本作にぴったりだと感じた。その他にも「底流一昔を今になすよしもがな」や「たぬきはいま・・・」等と素晴らしい音楽が本作を彩っていた。

本作が行き着くラストもとても自分の好みだった。時代の移り変わりを受け入れて化けて人間と共に生活することを選んだたぬきもいれば、元々の暮らしと変わらず森で仲間たちと暮らすたぬきもいる。時代の移り変わりによって悲しいことや辛いこともあるけど、それに順応したり許容することができるからたぬきも人間もどんな環境でも生きていける、そんなメッセージを受け取った。