こーたろー

千と千尋の神隠しのこーたろーのレビュー・感想・評価

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)
4.5
再鑑賞。多分ジブリで1番見返してる作品。

この作品を見るたびに、ストーリーはもちろんそうだけれど音楽の素晴らしさを再確認することができる。特に個人的には竜の少年と6番目の駅がサントラの中でも好きだ。

ストーリーについては小さい頃から見過ぎて今更語ることがあまり無い。しかし、今回鑑賞して気がついたのは、ハクとオクサレ様を重ねて描いていることだ。千尋がハク(コハク川)のことを回想しているときに、もうその川は埋め立てられてマンションが建っているといったセリフがある。今はもう既に無くなってしまった川の正体がハクである。そして、オクサレ様は元々は名のある川の神であり、体からは自転車や釣竿等のゴミが出てくるといった描写から、綺麗な川がゴミの不法投棄などによってオクサレ様へと変貌を遂げたことが読み取れる。
ハクとオクサレ様はどちらも人間によって消えた存在であり、変わってしまった神の姿である。その神を癒して元の姿に戻す湯屋があって、そこのボスは名前を奪って今は無き川の神を使役しているという、、、そして、ハクが湯婆の元で働いている理由は魔法使いになるため。魔法使いになって何をしたかったのか??色々と考えさせられる。本当によくこんなストーリーを考えられるなといった感想しか出てこない。宮崎駿の自然と人間についてこの作品でもこのように語られているが、その語り口が説明的ではなくちょっとしたセリフや映像から読み取れる写し方が本当に素晴らしいなと感じる。

3、4年前に劇場公開された時があったけれどまたやってほしい。何回でも映画館で見たい作品。、