敢えて言わせてもらうが…。🌪
個人的に相米慎二の十八番である「長回し演出」に物凄く苦手意識があり、彼のどの作品を観ても途中で寝てしまう。『翔んだカップル』然り『雪の断章/情熱』然り…。
たしかに演出家としての技量は物凄くある人だとは思うが、所詮内容が陳腐なアイドル映画でしかなく無駄に陰気な作風も含め日本的で嫌だった。藤田敏八や神代辰巳の長回し演出だってここまであざとくない。
あのベルナルド・ベルトルッチ監督が絶賛したから…という理由だけで手放しで賞賛する気には到底なれないが、何やら破壊的なパワーのみで押し切った観念的な学生映画という印象も受ける。失敗作ギリギリのラインを保持してるという意味で色々と「危うい」作品だと言える。
主演の工藤夕貴は可愛い。さすがにアイドル映画の巨匠だけはある。彼女は今、どうしてるんだろ❓🙄 自慰のシーンはやり過ぎだと思うが、全編若者が好きそうな暴力と破壊のオンパレードである。ベルトルッチ監督が好きなのよく分かる。映像で気取った感じも含め、相米とウマが合うのだろう。キザな監督同士で。😓
ラストで台風が去った後、水没した学校を見た工藤夕貴の「金閣寺みた〜い」の台詞は一種のブラック・ジョークだと受け取った。ちっとも清々しくない。かなり奇を衒った感じの作風だが、典型的な若向け映画としてはそれなりに良く出来ている。別に「何度も観よう!」という気は起こらないけど…。🌪