Naoko

クレイマー、クレイマーのNaokoのネタバレレビュー・内容・結末

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

テッドとビリーが一緒にフレンチトーストを作るシーンが2度あって、その間18ヶ月の変化をギュッと凝縮させたようにこのふたつのシーンを全く違ったように描いてるのが好きだ。
『クレイマーvsクレイマー』というタイトルから法廷ばちばちかと思っていたら、ここに出てくるクレイマーっていうのはテッドと、ジョアンナと、ビリーの3人なんだ(テッドの新しいオフィスをテッドとビリーがおとずれる場面で、オフィスの表札をビリーが読み上げて「僕らの部屋」とビリーが言ってたセリフが忘れられなかった)。3人がそれぞれ1対1の関係をどう変化させていったかってことなんだろうなぁ(別居まで構築されていたジョアンナvsビリー/結婚し離婚に至るまで築かれていたテッドvsジョアンナ/シングルファーザーとしてのテッドvsビリー/親権争いするジョアンナvsテッドと、結末は明らかにされていないけどその後のジョアンナvsテッド)。
そうそう、親(父と母)と子っていうのは一見3人に見えるけど、その中に1対1の関係がそれぞれあるんだよ…自分の存在してない他の2人の1対1の関係を尊重しなきゃなんないんだよね…と、そんなことを偶然にも最近考えていたのでこのタイトルはものすごく納得。

メリル・ストリープの控えめな存在感と透明な美しさがこの映画にぴったりだった。ダスティン・ホフマンと子どもが主役ってことを引き立たせてる。
よかった!
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