まさなつ

カルメン純情すのまさなつのレビュー・感想・評価

カルメン純情す(1952年製作の映画)
4.0
前作が日本初のカラー映画だったのに、この続編は何故かモノクロ。

いやぁ〜なんだかいろんな意味でぶっ飛んだ作品。基本はブラック・スラップスティック・ミュージカル・コメディかな^_^

こんな作品を、日本を代表する監督(木下恵介)が国民的女優(高峰秀子)を使って作るなんておったまげる 笑笑。

この監督は時々、「笛吹川」の色塗りみたいに実験的なことをやるのですが、この映画でも訳もなくカメラを右左と斜めにしている。効果があるかどうか分からないけど、個人的には何故かドキドキしました 笑。

この映画の面白さは、何と言っても脇にいたるまでキャラクターが濃いこと。

主役の高峰秀子さんは硬軟何でも出来る方なので驚きはないのですが。

同じ頃の「東京物語」で笠智衆さんの隣で静かに佇んでいた東山千栄子さんが、コメディエンヌっぷりを発揮してるだけで驚きだし。

女優に怪優という称号ははなはだ失礼ですが、髭を生やした三好栄子さんはまさに怪優と呼ぶしかない存在感です^_^

思っていたのと違いなんだか変な映画ですが、楽しかったです。
まさなつ

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