このレビューはネタバレを含みます
『韓国映画 この容赦なき人生』から
こんな形のラブストーリーがあるとは
韓国映画からまた新しい衝撃を受けた
コンジュ(ムン・ソリ)とジョンドゥ(ソル・ギョング)の説得力が凄まじい
2人が結ばれるシーンには思わず涙が出た。コンジュから「女が言うってことは」と。人の懸命な姿が描かれたシーンだと思う
脳性麻痺の身体障害者という設定
普段はボロアパートに1人で住ませておいて、行政(？)の見回りの時だけ見た目のよいように取り繕ったり(兄夫婦は障害者家族向けの公営住宅にコンジュ名義で住んでいる)、ジョンドゥが強姦容疑で逮捕されたときには示談金を唆したりと、自分に都合のいい時だけコンジュを「利用」する兄夫婦。コンジュの話は聞いていない。聴こうとしていない。完全に搾取だ
これはそのまま社会にも当てはまるのだろう
ラストシーン、ジョンドゥはコンジュが住むアパートの前に立っている木を切る
これは、コンジュが「怖い」と言っていたことを覚えていたからだ
逮捕される身とあっては魔法の言葉を近くで言い続けることは叶わない
ジョンドゥ出所後の2人の平穏な日々を願いたい(追記:木を切るシーンでコンジュがラジオのボリュームを上げた際、流れていたのは結婚式場のコマーシャルらしい。となると、二人の行く末を暗示しているように感じられる)
それを社会は邪魔してはいけないし、寄り添って彼らの言葉に耳を傾けるべきだ
