誤宗黒鳥

アダムス・ファミリー2の誤宗黒鳥のレビュー・感想・評価

アダムス・ファミリー2(1993年製作の映画)
4.0
1作目が面白かったので続けて鑑賞。続編の方が面白いと感じたのも1作目でアダムスファミリーの世界観の基礎をしっかりと見せてくれたからだろう。前作で兄のフェスタ―が戻ったアダムス家に今度は連続殺人犯の毒婦のデビーがやってくる。
しかし死や苦しみが大好きで、隙あらば生まれたばかりの次男を兄と姉が殺そうとするしそもそも何をやっても全く死なない一家からすれば殺人鬼など大した問題ではない。しかし彼らにも怖いものはある。それは家族を失う事。フェスタ―が連れ去られて絶縁されてしまった事に一家は悲しみ、子供はデビーのたくらみで全く正反対の価値観で満ちたサマーキャンプに強制連行される。
本作はアダムス家と一般的には「良し」とされる価値観との対比が一層強調されており所謂陽キャでジョックスな価値観の欺瞞と気持ち悪さが皮肉られる様は痛快。この一家ならば孤児のふりして家族に入り込むエスターさんも暖かく迎え入れられた事だろうと思う。思えばエスターはリアル路線アダムスファミリーなのかもしれない(笑)

役者さんの死で続編が頓挫したというのも今となっては潔い終わり方だったのかもしれない。同時代のバットマンなんて一作でバットマン役が変わっても続編作ってたりするのとはえらい違いである。
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