前作は「映画史上最高齢の殺人鬼の若い頃」を描くという本作が気になったので観ていた経緯で観たが、思ったほどでもなかったという感じ。ミア・ゴスという俳優ばかりが注目されるが、個人的には母親がすごい印象的。よくあんな一目で厳しそうな昔の人と伝わる人を見つけたな(笑)あの厳しくもとてつもない苦労を抱えつつ娘の事を想っている親心と、それが爆発する危うさはリアルだった。
親父さんもああなる前は優しそうな人だったのが伝わるだけに、「青春の殺人者」を思い出す鬱屈と衝動による不可逆な惨劇を思い出した。つまり、ホラー映画としては楽しめず、結構胸糞悪い。周りの人々も全然悪人はいないために一人の吹っ切れた自分勝手な衝動が醜悪に見えた。ようやく戦地から帰ったと思えば家があの様子では…夫が不憫すぎる（そこから数十年夫婦仲良く暮らせた事は分かってるが）。ある意味「ジョニーは戦場に行った」よりも悲惨な帰還かもしれない(笑)
