カホ

百万円と苦虫女のカホのレビュー・感想・評価

百万円と苦虫女(2008年製作の映画)
3.9
猫を捨てる人間がまず罪に問われろよ?!ぁぁん?いじめをする人間が刑務所に入れよ?!おらおら

突然見知らぬ男とのルームシェアを余儀なくされた鈴子。ある日、拾った子猫をその男に捨てられてしまう。急いで探しに行くも、猫は道路で雨に打たれながら死んでいた。ブチ切れた鈴子はその男の荷物を全て捨てて家を出るが、後日職場に刑事がやってくる。「その男と本当にセックスしてない?してたら、男女関係のもつれってことで民事事件にできるんだけど。」キショい刑事の取り調べにも一切嘘をつくことなくありのままを話す鈴子。そのため刑事事件と認定されて刑務所に入れられてしまう。
刑務所を出た後の家族はギスギス、近所の人やかつての知り合いからも噂される。鈴子は100万円貯まったらここを出ていく!と宣言。その後も100万円を貯めては身を消し、転々と暮らす。

海の家のバイト
チャラそうなナンパ青年。めんどくさそうにあしらう鈴子。多分もっと知ればこいつはいいやつ。

山奥の桃農家のバイト
桃農家で働く中年男(ピエール瀧)とその母親との生活。プライバシーのない古民家にて、距離感バグってる村人との対峙。鈴子の意思をガン無視で鈴子をPR大使にしようとする村人VSピエール瀧のシーンが最高

都心から1時間のホームセンターのバイト
同い年の青年、森山未來との出会い。人との関わりをあからさまに避けていた鈴子の大きな転換期。しかししばらくすると、彼は鈴子にお金をせびってくるようになる。

鈴子のストーリーと同時並行で映し出される弟の学校生活。弟は年が離れていて、小学校で壮絶ないじめを受けている。後ろから殴られて蹴られて、給食に消しカスを入れられて食べるのを強要されて。
(戦う決断をするのも素晴らしいのだけど、さっさと逃げてほしかったなと私は思う。あんな扱い受けていい人間なんて1人もいないし、そんなところに無駄な時間と労力をかけることなく楽しい出来事に溢れた毎日を過ごして欲しかったよーーー)

けみおのYouTubeで人間関係リセット症候群について語る動画があるけど、けみたんにDMしていた悩めるみんなにこれみてほしいな〜出会うためにリセットしてるんだと思って考えすぎないでほしいな〜

「いつの間にか何も言えない関係になってしまうことは不幸なことです。人は出会ったら必ず別れるのだと思います。その別れが怖いから姉ちゃんは無理をしていました。でも出会うために別れるのだと今気づきました。」


邦画の好きなところ詰め込みセット
冒頭の猫といじめのシーンはマジでしんどいが誰にでもおすすめしたい素敵な映画
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