セッセエリボー

ドクトル・マブゼのセッセエリボーのレビュー・感想・評価

ドクトル・マブゼ(1922年製作の映画)
3.8
なかなか正体をあらわさないマブゼ博士に、深見東州さんを思い出しました。深見東州さんというのはワールドメイトという教団の教祖をされている方で、著書を出すたびにさまざまに名前と肩書きを変えて、変なコスプレみたいな格好で登場します。例えば著書『金縛りよ こんにちは』ではフランソワーズ・ヒガンというフランス人、『吾輩は霊である』『それからどうした』では文豪夏目そうしき、『コルゲン講話』では東州カエルというカエルとして。私は教徒でもなんでもありませんが、都営浅草線の車両という車両にうさんくせえ広告を張り巡らせているので嫌でも覚えてしまいます。人格的にはダークナイトのジョーカーをちゃちにした程度のマブゼ博士もそうですが、姿を変える(ように見える)、特定の人格の束縛から解放されて見える人というのは、傍目にどれほど滑稽に見えても人によっては不思議なカリスマ性をまとうことがあるのかもしれません。さすがに長えよ。