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哀しき獣のtakaeのレビュー・感想・評価

哀しき獣(2010年製作の映画)
3.8
これは血みどろ斧映画です。
近年まれに見る痛さ...さすが韓国映画、斧大活躍なんですけど、とにかく観てて痛い。斧って頭カチ割らないかぎり一回じゃなかなか死なないんですよね。痛いのにすぐ死ねない辛さよ...もう観ててうわぁー!痛いー!!ぐぉー!!ってずっと叫んでました。

そしてこれ、チェイサーの監督で主演の二人も同じ。辛うじてもさい狂暴斧おじさんのキムヨンソクさんは分かったけど、チェイサーで変態白ブリーフ連続殺人犯を演じていたハンジョンウは全くわからなかった!韓国の俳優さん、作品によって全然印象が違うからビックリです。

内容ですが、登場人物がどんどん増えてくるし途中からかなり混乱。もう図に書いて確認しながら観たいくらいでした。
借金を返すために殺しを請け負ったグナム、最初は負け犬臭が漂いまくってたけど、事件に巻き込まれてからは徐々に生への執着というか、生命力が漲ってきて迫力ありました。
序盤で殺人を請け負ったグナムが試行錯誤しながら殺害計画を立ててシミュレーションするシーンすごい好き。素人っぽくて危なっかしいけど意外とちゃんと考えてる...!って思って感心。

そしてキムヨンソク。なんでしょうね...見た目もっさりしてるんだけど狂暴すぎました。斧もって追いかけてくるところとか恐怖。何回か斧でやられたり刺されても動じないし。牛骨が似合う男NO.1でした。
あとは、殺戮シーンを敢えて見せずに暗闇から急に部屋の電気が付くと斧持って立っている血まみれのキムヨンソクの姿がどーん!っていう演出も良かったです。

途中から何で追われてるんだっけ?ってわからなくなったりしましたが、これはかなり面白かった!
ラストは本当に哀しい。そして最後の最後でまた打ちのめされます。韓国映画、やっぱり容赦なかったです。
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