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バベットの晩餐会のQIのレビュー・感想・評価

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)
3.8
【午前十時の映画祭】

“人に与えたものしか天国へは持っていけない🎁👼”

公開時に間違いなく観ているのに晩餐会シーンをおぼろげにしか覚えておらずこの機会に再見

二部構成

前半はバベットが流れ着いた村の人達の暮らしと、後に開催される晩餐会関係者メンバーの紹介パート

ここをしっかり観ておくことで晩餐会シーンが、より味わい深く、より感動的になるという仕掛け

時は流れて…

貧しくも信仰を心の拠り所に慎ましやかに生きてきた村人達も年を取り、かつ信仰心の支えにしてきた神父も亡くなり諍いも起きるようになったそんな時、バベットが晩餐会を企画することに

ところが次々と運び込まれてくる見たこともない食材に不安がつのる村人達

もしかしたらこれは“悪魔の晩餐会”なんじゃないかと言い出す始末

そこで村人達はある決め事をすることになるのですが…

料理を作る手際からサーブの指示までとにかくバベットがカッコよすぎ

もちろん料理も全て素晴らしいのですが、ワインへのこだわりはワイン通にはたまらないんじゃないかと🍷

残念ながら自分はヴーヴ・クリコしかわかりませんでしたがw

初めて食べるであろうその食事の美味しさに約束事も忘れ、幸せそうな表情を浮かべながらお互いの諍い事も忘れていく村人達の表情を見ているとこちらまで幸せな気分に🥰

はたして村人達はこのあと元の質素な生活に戻っていけるのか少々心配になりますが…😥

バベットもおそらくそんなことは考えておらず、この晩餐会は多くのものを失った彼女が自身のこれまでの人生は正しく意味のあるものだったことを確認するためのものだったハズ

ラストシーン

自らの出自を明らかにしながら料理人としてではなく芸術家として見栄をきるバベットがどこまでも美しく尊い✨

p.s.
帰りにデパ地下のケーファーでデリを買ってしまい思わぬ散財😅
鶉のフォアグラ詰めパイ包み石棺風はなかったけど😁
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