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バベットの晩餐会のRIOのレビュー・感想・評価

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)
4.0
火に炙られてシューシュー言ってる亀の悪夢を見たマーチーネが私たちはバベットに何を食べさせられるのか分からないと聞かされた村人たちが命懸けで晩餐会の席に着くのが面白い

ユトランドにはそとの国から人々が訪れては去っていくけれど追うことはしない 残った人を受け入れる寛容さ 普遍的な愛情深いものがデンマークの小さな村に住む人たちの慎ましさに出てます

美味しいものは心満たされ晴れやかになれる 厨房でローヴェンイエルムを送るのを待っていた御者は役得だな

海に浮かんだ月影のように形あるものはすぐに形を変えてしまう
この世の儚さを知っているからこそ
バベットの気持ちは今 此処を感じることが素晴らしい それを分かち合うという形にしたいという心がひしひしと感じられた

嵐の夜 たった1人でパリからこの辺境の地へやって来たバベットの強さが素晴らしい

バベットがマーチーネとフィリパに出会った時 ローヴェンイエルムが晩餐会が開かれた館に訪れた時 それは生涯を通して姉妹が密かに慕っていた想い人がいること その人との交差する想いがあることを知ることになる
静かでいて情熱的でその澄んだ精神に心清められました
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