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婦系図(おんなけいず)の酢のレビュー・感想・評価

婦系図(おんなけいず)(1962年製作の映画)
3.5
三隅研次の面白さってなんなんだろうと考えながら見た。全く上手く言えないけど、三隅は「空間」で物事を捉えていると思う。対象Aも対象Bも音も光も、全て同じ空間にある。その前提から出発している。だから距離があるし奥行がある。だからその場に立ち会っている臨場感がありながら、完全には移入させてくれない所謂「冷徹さ」がある。

万里昌代、ギザカワユス。コッテリ顔で強気一辺倒かと思いきや、可愛いチョロさと儚い健気さも。そこら辺込み込みで本当に芸者っぽい。若尾文子がやるよりもハマってると思う。
千田是也 、ギガントコワス。新劇の大物のくせに棒読みみてえな芝居ばっかりしてんな〜という印象だったけどこれは凄え。鬼が宿ってる。
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