根岸吉太郎監督
インタヴュアーの奥さんと、単身赴任の旦那。それに中学生と小学生の息子達。
突然嫁の元に帰った旦那。
他愛の無い家族のふれあいの中で、何か重たい決意を感じさせる旦那に、たまに帰ってきた父に喜ぶ息子達。
で、嫁と二人きりになった時に「女がいる」・・。
平凡な毎日から、突然の旦那の告白に動揺する嫁。
仕事に追われて、普段触れ合う事の無い息子達とも向き合ってみるとストレスを感じる事ばかり。
旦那の彼女に会いに行くが、彼女には彼女の考えが。
旦那、子供達、旦那の彼女と色々考えて「離婚」の選択。
それを子供達に話をして・・。
一組の夫婦間の感情の葛藤を、旦那の彼女や息子達を取り入れて、リアルな感情の変化を描いて。
嫁役の十朱幸代が、ちょうどノッていた時期で、普通にベッピンさんで。ラスト近くの「憑物が落ちた」感じの演技が良かったです。
田中邦衛の普通のビジネスマンだけど、嫁と彼女の関係に悩み、ラストの告白には、作品の一番重要な重みを感じました。
あとこの作品では、今では主役級の陣内孝則、柴田恭兵、時任三郎の若手時代の貴重な姿も。
86年度キネマ旬報日本映画ベストテン第3位