フランキー堺さんの主演もあって「怪獣映画」というより大がかりな仕掛けの多い喜劇みたいに見える。それぐらい明るい怪獣映画。
小人の双子がある島から日本に連れ去られて巻き起こる惨劇なはずが、センスオブワンダー的な特撮でしかあり得ない「画」がファンタジーな路線へ誘う。巨大な芋虫が泳いで海を渡る、東京タワーに繭をつくる、こんなとびきりな大嘘が平然と成立するのが楽しい。絶頂期の予算多めのミニチュア郡も気合い入って凄い。
惨状を回避してくれるのかと期待する小人は「モスラが勝手にやって来て私達を連れ帰ります。すいませんねえ。」と悪びれることもなく片手を上げてニッコリ会釈する。かなり大人な対応。ブラックコメディ過ぎる。