上海十月

炎上の上海十月のレビュー・感想・評価

炎上(1958年製作の映画)
4.0
おそらく三島由紀夫原作を映画化した映画のベストだろう。再見して仲代達矢と金閣寺が燃えてるシーンしか覚えてない事に驚く。「100分de名著」で「金閣寺」が取り上げられて解説を聴いているとテロリストの心境だなぁ。見返して日本海側の寂寥感や両親への複雑な感情、京都に出て孤独だが仲代達矢演じる脚が悪い同級生や老師の行状を見て何もかも嫌になって火をつけたように見えて小説のような金閣寺と一体感になると言う芸術家みたいな事はなかった。しかし、99分と言う短い時間に圧縮された本作は、小説を一度解体して時間軸を行き来して三島由紀夫文学に最も近づいた作品ですね。中村鴈治郎と仲代達矢は、最高!
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