このレビューはネタバレを含みます
2025-14
拳銃。
初めての北野映画。
わからないことたくさんだったけどおもしろかった。
1993年って自分が生まれるよりも6年も前の映画で、当たり前だけどスマホなんかなくて、みんなのあの浜辺の家に移ってからの余暇の時間の過ごし方が自由でまっさらで好きだった。ヤクザも紙切って紙で相撲する。その真似をして浜辺でとことこ相撲するのも好きだった。あのシーンはずっと見てられる気がした。こんなふうに何かに対して思うのは、かもめ食堂(シーンの指定なし。ずっとつけてられる)以外に初めてだな。寺島さんと勝村さんのコンビ、愛らしくて好きだったのに、あっけなく寺島さん殺されてしまった。かなしかった。
2人のやりとりの「お前悪いやつばっか知っててもっといいやつ知らないのかよ、甲子園行ったやつとか」からやさしくてあたたかかった。
音がすごいなと思っていたら、音は久石譲だった。久石譲…わたしはこの人のことをもっと知りたいし知らなきゃいけないと思う。
パーマのかかったショートカットのよく焼けた女の人はかわいいな。
北野武が最後に自分で打って自分で死んだ。「死ぬのが怖いから拳銃を持ってる」と言っていた人が拳銃を自分に向けて死んだ。怖くなったのか、もう怖くなんかなくなったから死んだのか。
あとでとりあえずテンパレイのソナチネのPVももう一度見る。やっぱり拳銃と不穏な音。
はじめの方、音量小さかったのもあるかもだけど、うまく聞き取れなかった。役的になのか、自分が生まれる少し前はああいう感じで少しもごもご低めで話すのが一般的だったのか…?とか考えてしまった。
「バカヤロー」がかっこいいなんて。モノマネに軽々使える言葉じゃないかも、かっこいいから。
見てよかった。わからなかったこといっぱいあるけど、評価される意味はなんとなくわかった気がする(なんで?)。