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NEXT -ネクスト-のbutasuのネタバレレビュー・内容・結末

NEXT -ネクスト-(2007年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

自分のことは2分先まで、運命の彼女のことは未来まで見通せる、という設定。ところが後者についてはあまりに説明不足な上に、そうなのだと口頭で言わせるだけで一切の映像を見せない。にも関わらずこの後者を大オチとして使っており、ずるいというかそれだったら何でもありなんじゃないのという感じ。

核がアメリカに持ち込まれているという世界の危機に、FBIが人員を割いてこの男の確保に動くのも馬鹿らしい。次の日が見通せるとかいうならまだしも、たったの2分先までしかわからないのだ。ニュース番組を見させて現場を抑えようとしていたようだが、たったの2分で間に合うと本気で思っているのか。そんなことをしている暇があったら地道な捜査をして敵のアジトの目星をつけたほうがよっぽど良い。わざわざスナイパーをおびき寄せて射殺するとか、何がしたいのか意味不明。終盤では主人公が能力を活かしてFBIと共に敵のアジトに潜入していくのだが、部隊は1つしかないのだろうか。なんというか事件の重大さの割に話のスケールが小さすぎる。主人公があんなに必死に逃げ回るのもそもそも謎で、何百万人が犠牲になる恐れがあるならまず協力してそれから逃げれば良いだけではないか。どうにも馬鹿らしい。この程度の規模の話なら、核兵器とかではなく普通の小規模な爆破テロにすればよかったのに。正面から撃たれるのを避けるシーンが何回も出てくるが、見えるからって避けられるものかね。銃弾のスピードを考えれば、自分が動いたら敵の照準も動くだけな気がするけど。

あと若い女に予知能力を駆使してガンガンアプローチしていく中年のニコラス・ケイジが普通に気持ち悪かったです。中途半端な髪型も相まって、驚きのキモさ。「あれは恋している人の目よ」とモブが言った直後に映る、"恋している"キモい表情。ヒロインはなんで会ったばかりのこのキモ男に惚れたのか。吊り橋効果?わざわざ挟んでくるジョークも引くほどつまらない。ただヒロインが男に付きまとわれているときに、男を殴るよりも男に殴られる方が結果的に好感度が高くなったというのは面白かった。ニコラス・ケイジと同世代の冴えないオッサンたちに夢を与える映画なのかね。俺も超能力さえあれば若い女と会ったその日にベッドイン出来るのに、的な。はぁ。
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