FREDDY

陰陽師 IIのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

陰陽師 II(2003年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

滝田洋二郎が監督、野村萬斎が主演を務めた夢枕獏原作の同名伝奇小説を題材とした伝奇時代劇『陰陽師』シリーズの第2作である本作は、鬼や魔物、妖が人間と共存していた平安時代の平安京を舞台に、夜闇の都を跳梁する鬼が身分の高い人間に襲い掛かるという怪異が相次いでいたとある日に、"鬼も恐るる男姫"と陰で呼ばれる男勝りな自身の娘・日美子に関する相談を右大臣・藤原安麻呂から受けていた一方で、悪政や貧困に喘ぐ民が救いを求め神のように崇めていた、どんな傷や病をも治してしまうという術師・幻角が頭角を現していた中、ひとりでに動き出した、朝廷に保管されていた都の宝"天叢雲剣"の調査に当たっていたところ、安麻呂から朝廷によって滅ぼされた出雲族のことや、日美子が実の娘ではなく出雲族の生き残りであることを聞かされた陰陽師・安倍晴明が、博雅の手柄で鬼に襲われた者たちが古事記に書き記された天岩戸を開いたとされる八つの神々の子孫であることを突き止め、出雲八卦に関連するこれまでの事件の真相を解明していくことで対峙することとなった、偶然の出会いから博雅と友好関係にあった自身の息子・須佐を鬼に変え神々の子孫を襲わせていた出雲族の長・幻角の陰謀を阻止すべく奔走していく様が描かれた作品となっているのだが、前作同様に気品に溢れた安倍晴明を見せてくれる野村萬斎はやはり魅力的に感じましたし、幻角を演じた中井貴一の存在感や深田恭子、市原隼人といったキャスト陣の共演も惹かれるものがある。そしてスサノオがヤマタノオロチを退治した際に大蛇の尾から見つかったとされる神剣"天叢雲剣"を題材とした物語が展開されることや、前作よりもバディ感が増した安倍晴明と源博雅が事件の真相を追求していく様も単純に観ていて面白く、キャスト陣の演技や映像クオリティに関してはやはりマイナス点ではあるが、個人的には好きな作品ですし、これで2度目の視聴となるが今回も最後まで楽しめた。
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